【再びイヤイヤ期?!】4歳児の子育って実は大変!「4歳の壁」を知って親のストレスを減らしましょう
ずっと前、保育の仕事を始めるより前に天使の4歳という言葉を知りました。
2~3歳のイヤイヤ期を経て、親子の意思疎通もかなり取りやすくなる頃。
今まで積み重ねてきたことが形として出てきて、親としても喜びを感じる瞬間が増える時期でしょう。
一方で、最近知った「4歳の壁」という言葉。
なぜ知ったかというと、私自身が4歳のお子さんのシッティングで悩んでネットで情報を色々集めたからです。
イヤイヤ期も大変だったけれど、仕組みや道理はもっと単純でした。
でも、4歳のイヤイヤはもっと複雑。
大人側の対応にも熟練度が求められます。あと感情コントロール力も・・・。
今回は、ベビーシッターも困った子育てのケースとして、4歳の壁についての情報を共有させていただきます。
4歳の壁とは?
子どもはどの時期も成長著しい存在ですが、4歳頃になると内面がググっと伸びてきます。
4歳の壁は、子どもの発達・成長と大いに関係があります。
子どもの発達の状況
- 自分と他人の違いを認識し始める
- 時間の概念が芽生え、自分の世界に「過去や未来」が存在し始める
- 語彙が増え、大人との会話も成立するようになってくる
4~5歳くらいの子どもの脳の重さは1200~1300gで、これは大人の重さの約80%ほどに相当します。
脳が重くなるのは端的に言えば「脳が成長している」から。ただし、脳全体が均一的に成長していくわけではありません。
脳は部位によってつかさどる機能が異なります。
運動や感覚を担う部位は、早くから成長しますが言語や思考を担う部位は成長が遅く、言語野が完成するのは20歳頃と言われています。
心の中では色んなことを感じているのですが、それを分かりやすく言語化したり、自分の感覚を分析したりすることはできません。
この時期に起こりがちなこと
子どものタイプにもよりますが、ちょっと繊細な子どもの場合は、自分の急成長に心がついていけず混乱状態になることがよくあります。
それが表に出てくると・・・
- あかちゃんがえりのようにお母さんに執着する
- 保育園や幼稚園に行くのを嫌がる
- とにかく何でも嫌と言う
- 親や友達に暴言や暴力を発する
- 急に物怖じするようになる
- 執着していたはずなのに、急にどうでもよくなる
などの事象になるわけです。
私の場合は、先日まで普通に楽しく保育園に通っていたお子さんが、突然週明けなどに「保育園に行きたくない」と号泣して嫌がるようになり、
夕方も私がお迎えに行くと「ママがいい!」とまた号泣。
2歳時のイヤイヤ期よりも激しい抵抗に合い、困惑しました。お母様も毎朝・毎晩執着されて大変そうな様子。
よっぽど保育園が嫌なのか、合わないお友達や先生がいるのかと考えましたが、お迎えに行くと楽しそうに遊んでいるのですね。
「これは、どう対応したらいいんだ?!」と思い色々調べて、「4歳の壁」を知るに至りました。
それまでは、小さいお子さんをシッティングすることが多かったので、私にとても
初めてのことでした。
子どもがイヤイヤになった時の対応法
2~3歳の頃のイヤイヤ期はある意味単純です。自分でしたいことができないとか、言葉で伝えることができない、というもどかしさからの「いやーーー!」。
4歳になる自他の認識ができてくるので、自分の希望を満たすためには他人が介在することや、その他人がいつも自分の思い通りに動いてはくれないことも何となく分かった上で「でも、いやー!!」なのです。理不尽を感じて感情が爆発する感じです。
大人・子ども関わらず、相手の感情が爆発している時ほど自分は冷静にいること、同じ土俵に乗らないこと、これがとても大切です。(自戒を込めて)
- イヤイヤになっている理由を聞く
子どもは、自分が不安になっている、葛藤を抱えている、それを理解して受け入れてもらいたいので、そこはしっかりと受け入れ態勢を。 - 受け入れられない内容は、理由をしっかりと伝えた上で「できない」「それは許容できない」ということを伝える
それで、大泣きになったら泣かせてあげればいいですし、ご飯を拒否したら1食くらい抜いちゃってもいいですよね。
「自分や人を危険にさらしたり、大きな迷惑をかけたりすること」以外は、親と子どもお互いのことを大目に見てあげればいい。
子どもの感情の爆発に飲まれて同じテンションになってしまうと、
「前はもっと聞き分けがよかったのになんで?!」
「イヤイヤ期がやっと終わったと思っていたのに!」
と、イライラしていまいます。
「この感情の爆発も成長過程の一つなんだ。このイヤイヤは安心を得て次のステップに行くための手段なんだ。」
と考えて、甘えさせてあげてください。
一つだけ注意していただきたいのは、例えば「保育園に行きたくない」と言い出した子どもに「でも、保育園行ったら楽しいよ」と、第一声で子どもの気持ちを否定しないようにすることです。
実際には行ってしまえば楽しんでいたりします。でも、今は「行きたくない」と思っているのですね。
そして、信頼している人にその気持ちを分かってほしい、共感してほしくて言っているのです。
だから、ここでまず大事なのは「そうか、行きたくないんだね」と共感すること。それから理由を聞いたり、行く必要があるということを説明する、という段階に移っていきます。
「保育園行きたくない」
「でも、いつも楽しそうに遊んでいるじゃない。行ったら楽しいよ」
「楽しくない!行きたくないの!!」
となってくると、泥試合。
子どもは、揺れながら成長していきます。
大人も揺れながら親として成長していきます。
親がストレスをためないために必要なこと
とにかく完璧主義にならない!
私は、シッティングにおいてかなり完璧主義の傾向があります。
だって、仕事だから。
お金をいただいてやっている以上、プロとしてその場のタスクは完璧な状態にしてお引渡しをしたい。むしろ、それで当たり前という感覚です。
でも、それで扱っているのは生身の人間で。しかも子ども。
そんなね、こっちが思うようになんて動いてくれません。
私が完璧を求めることで、お子さんにストレスが溜まってしまっては元も子もありません。
親の場合は、我が子のことを想うが故に完璧主義になるのではないでしょうか。
「成長のためにご飯をちゃんと食べてほしい」
「お友達と仲良くしてほしい」
「挨拶はちゃんとできるように」
想いがあって教育方針もあるからこそ、日々に妥協ができなくなるのはあると思います。
それに、一生懸命作ったご飯を残されたりしたら普通にイライラしますよね。
ご飯を丁寧に作らなくてもいいし、
毎日一定量を食べさせなくてもいいし、
白米だけの日があってもいいし、
YouTubeに子守りをしてもらう時があってもいいし、
子どもとガッチリケンカしちゃう日があってもいいし、
親業を閉店ガラガラしちゃったっていいし、
お風呂を翌朝に回しちゃったっていいし、
夜更かしする平日があったっていいし、
朝ごはん食べないで園に行ったっていいし、
絵本を毎日読んであげなくたっていい。
心が揺れている4歳児にとっては、これらを後回しにしても大好きな親が面と向かって自分の話を聞いてくれることの方が大事だったりします。
人間のキャパには限界があるから、今の大事なことのために他を省いたっていい。
全てを完璧にこなす必要はありません。
まとめ
4歳の壁は、親をけっこう疲弊させます。
それは、子どもの心が大きく成長する時だから。急成長にともなって子どもの心も揺れているから。
それを知っているだけでも、大人側の心のゆとりが違ってきます。
あなたのお子さんがある日「保育園に行きたくない。お友達と遊びたくない。」と言い始めたら、「あ、これか。来たな。」と思ってください。
そして、とりあえず冷凍ご飯と冷凍食品を多めに用意して、お子さんの好きなお菓子も多めに用意して「はい、どうしましたか?」と、どーんと向いあってみてください。
あ、ご自分を癒してくれるお菓子やおつまみのご用意も忘れずに。
自分をいかに疲れさせないか。親子で一緒にいる時はいかに「心がラクチンな状態で過ごせるか」を意識してみてくださいね。