今すぐできる!親子がハッピーになる「褒める」育て方

「子どもに人生を楽しんでほしい」と願うママ・パパさんに、子どもの能力ややる気を伸ばす方法をお伝えしています。セミナーも都内・オンラインで随時開催しています。お気軽にお問合せください!

母親と父親でちょっと違う? 子育てで感じる「大変なこと」トップ5

我が子はなんて可愛いことか。
日常のちょっとしたことが本当に幸せ。

そう感じながら日々子育てをしているのの、実際の現場は大変なことの連続です。
ベビーシッターとして多くのご家庭に伺ってきてそう感じる今日この頃。保護者の皆さんには、本当に頭が下がります。

実際の子育ての場面で、お母さんやお父さんは何を大変だと感じているのでしょうか?

f:id:babysittermiho:20201110112446j:plain

2017年の明治安田生命の子育てに関するアンケート調査を元に、「子育てにおける大変なことトップ5」とそこへの考察を紹介します。

 

 

 

ランキング

男女を合わせた総合ランキング

1位 自分の時間が減った 44.7%
2位 お金がかかった 36.0%
3位 子育て方法・しつけ 28.0%
4位 精神的に疲労が増えた(ストレスが増えた) 27.5%
5位 睡眠時間が減った 19.6%

お金や時間の問題はやはり根深いなと感じるランキングですね。

母親が感じる大変さトップ5

1位 自分の時間が減った 49.9%
2位 精神的に疲労が増えた(ストレスが増えた) 37.4%
3位 お金がかかった 35.3%
4位 子育て方法・しつけ 30.4%
5位 睡眠時間が減った 25.2%

精神的な疲労やストレスが上位に来ているのが、母親ならではだと感じます。

父親が感じる大変さトップ5

1位 自分の時間が減った 40.3%
2位 お金がかかった 36.8%
3位 子育て方法・しつけ 25.6%
4位 精神的に疲労が増えた(ストレスが増えた) 17.6%
5位 配偶者と過ごす時間が減った 14.5%

男性はやはり子育てにかかるお金の心配や悩みが頭の中にあるのかもしれません。

 

大変さの原因・ポイントはなにか?

各ランキングから見えてくる子育てでの大変なこと、そのポイントは「時間」であると考えることができます。

f:id:babysittermiho:20201110113021j:plain

根本的な原因は「ワンオペ育児」

女性のランキングでは、1位に自分の時間が減った、5位に睡眠時間が減った、が入っています。

厚生労働省によりますと、去年10月の時点で育児休業を取得することができる人のうち、実際に取得した人の割合は女性が83%だったのに対し、男性は7.48%でした。

(引用元:NHKインターネットニュース 

男性の育休 取得しやすい環境づくりへ検討始まる 厚労省 | 働き方改革 | NHKニュース

日本では、今でも育休を取得するのは女性が中心です。そして、育休をしている人が子育てや家事をほぼ担うのが現状。

恥ずかしながら私は育休を「育児休暇」の略だと勘違いしていました。正しくは「育児休業」。会社での仕事は休業状態になりますが、ゆっくりできるわけではなくて、子育てと家事をこなさなければなりません。

例えば1人目の子どもだと何もかもが初めてで、オムツ替えや沐浴一つにも時間が掛かりますし、分からないことをインターネットで調べたり本を読んだりするのにも時間が必要。
そこに子どもの個性(抱っこをしていないと泣いてしまうなど)が加わると、自分のための時間を確保するのはとても難しくなります。

そして、子ども・あかちゃんは大人の思うようには行動してくれません。
「この時間に授乳をして寝かしつけをして、いつも通り2時間寝てくれたら、その間に家事を片付けられる」
と計算している時に限って30分で起きる、なんてことは日常茶飯事です。

核家族で親族の助けを借りることができないご家庭にとっては、このような状況の中で自分の時間を確保するのは至難の業と言わざるを得ません。

因みに、これはベビーシッターをしていての体感ですが、女性が育休中なのか専業主婦なのかは関係がありません。今の日本は昭和の頃とほぼ変わりなく「ワンオペ育児国家」です。

家庭での活動を頑張っている男性方、ごめんなさい。でも・・・

  • 食事を食べさせてくれるけど、キッチンはごっちゃり
  • お風呂に入れてくれるけど、逃げ回る中での保湿や着替えはいつもお母さん
  • 公園に連れて行ってくれるのは嬉しいけど、準備や後始末は全部お母さん

こういったお話をシッティング先のお宅でよくお聞きします。

自分時間がないことがストレスとなる

時間にゆとりがないのは、心のゆとりのなさにつながっていきます。
ワンオペ育児をしていることによって、

  • 社会から取り残されたような気持になる
  • 横の繋がりがなく、子どもとだけ過ごしてると色々と考えこんでしまう

特に第一子の場合は、親も親になりたてで子育ては分からないことだらけです。
そんな時に助けてくれる人や、悩みやちょっとした愚痴を聞いてくれる人が近くにいないのがワンオペ育児です。
ネットを開けば情報は山のようにありますが、多過ぎてかえって混乱してしまうことも。
言葉の通じない相手とずっと一緒にいて、自分のことをする時間を持てず、そんなあれこれを気軽に話せる人がいない。

f:id:babysittermiho:20201110113531j:plain

つまり、ワンオペ育児をしている人はとても孤独なのです。これはとても大きなストレスですね。

 

子育てで大変なことを減らすためのポイント

「すべての問題は人間関係から生じる」という話もありますが、その人間関係、特に家族関係を楽しく保つためには、何よりも時間が必要です。

「昔はみんなワンオペ育児をしていた」は、本当に昔のお話。
今は、

  • 男女関係なく仕事を持っている
  • 子どもを1人で習い事や遊びに行かせることはできない(親・大人のサポートが必須)
  • 子どもの習い事の数は増えている
  • 仕事以外の自己実現も大切 などなど

様々な状況や感覚が「昔」とは違ってきているのです。ワンオペ育児を続けていくことはもう限界な時代となっているでしょう。

男性も積極的に育休の取得を

孤独感を抱えている女性が自由な時間・働く時間を得るために、あるいは、一緒に子育てをして大変さや幸せな瞬間を共有する、家族で会話をする時間を増やすためにも、男性が育休を取得することは大切です。
例え女性よりも期間が短かったとしても、産後すぐなど心身ともに1番大変な時を一緒に乗り越えてくれる人がいると、ストレスは大幅に軽減します。

f:id:babysittermiho:20201110114845j:plain

中小企業は男性の育休取得義務化に消極的なところが多いようですが、これからはそうも言っていられません。手厳しい言い方をすれば、十分な人員確保ができないなら事業をそこまで拡大すべきではないのでしょう。

育休に対する男性本人の捉え方などの点でも、以下の記事がとても参考になりますので、良ければご覧になってください。

(育休中でも条件を満たせば働くことができたり、副業を始める人もいたり、と現実的な情報が沢山あります)

「男性育休」経験者の実体験から、普及のカギが見えてきた:朝日新聞GLOBE+

男性が育休を取得しなくてもできることはある

日常をどう支えるかが全て。

当たり前の家事を同じように当たり前にこなしたり、子育てのオペレーションを当然のようにこなしたり、ちょっとした話を共感しながら聴いたり、それだけで、女性のストレスは確実に減ります。そして、大切なパートナーとの絆が強くなります。

f:id:babysittermiho:20201110120341j:plain

家事をすることを特別だと思っていたり、おしっこのオムツは替えるけどウンチのオムツは替えられないからお母さんを呼ぶ、みたいなことをしていると、「結局私が独りで子育てと家事をしているんだ」という感覚が強くなるばかりです。

男性のランキング5位に「配偶者と過ごす時間が減った」というのがありますが、子どもが産まれたら夫婦2人だけで過ごせる時間が減るのは当然。
デートに出かけるのではなくても、日常のことを一緒にしながら会話をする時間を持つことが大切です。
2人で・家族で積み上げていくそういった時間が、女性にとっても1人の自由時間に匹敵するぐらいの価値があります。

 

実際どんな在り方が心地よいのかは、家族によって違うでしょう。
まずはそこを話し合って、誰が育休を取得するのか、しない方はどう日常に関わるか、を明確にすることがその後を左右します。
因みに、私がシッティングで伺うあるご家庭はお子さんが2人いるのですが、ママは上の子、パパは下の子、と担当制にしています。ユニークですよね。都度お互いの都合を話し合って、協力しながら日々を過ごしています。
育休を取得するしないも含めて、ぜひあなたのご家族にとってベストな形を見つけてください。

時には人の手を借りる

子育て・仕事・家事などで手一杯になると、
「家事は手抜きでもいいんだよ」
「仕事は休めても子どもの今は今だけだよ」
などのアドバイスをもらうこもあると思います。
頑張り過ぎずに手を抜いてもいい、と気持ちが楽になるように掛けてくれる言葉はありがたいものです。

が、同時に、その言葉自体がプレッシャーやストレスになる人もいます。
あるシッティング先のお母様は、こう仰っていました。

「もっと手を抜いていいと言われると、手を抜かねばならない、義務だと思ってしまう。」

誰が何にどうストレスを感じるかはそれぞれです。
だったら、優先順位が高いことを全うするために、低いものを人に任せることも、時にはあっていいのではないでしょうか?

  • 子どもやパートナーと過ごしたいから家事代行を依頼する
  • 自分の時間が欲しいからベビーシッターや託児所に子どもを預ける

家事代行やベビーシッターを利用するのは贅沢、お金持ちがすること、と考える人も多いですね。その感覚もよく分かります。
しかし、万人に共通する1番大事な資産は時間です。それが足りてない人がお金で時間を買うことは合理的です。贅沢ではなく必要なことです。

利用内容によっては、ベビーシッターほどお金がかからないファミリーサポートや一時保育を利用することもできます。
家事代行も2~3時間で1週間分の作り置きなどをしてくれて、コストパフォーマンスはとても高いです。

f:id:babysittermiho:20201110115046j:plain
※あるお宅で作った作り置き。プロの家事代行の人であれば、もっと効率的に沢山作ってくれます!

「人に家の中のことを任せるのは抵抗がある」というマインドブロックが1番の壁ですが、今、あなたに1番足りていないものは何なのか、それを充足させるために必要なこと・モノな何か、を考えた時に必要であれば、1度利用してみるのもお勧めです。

 

まとめ

  1. 子育て中に感じる大変さには「時間のなさ」が大きく影響している
  2. 自由な時間がなくなるのはストレスにも直結する
  3. 時間が足りない原因の多くはワンオペ育児
  4. 大変さを減らすためには時間を増やす
  5. 時間を増やすためには育休を取る、育休以外でもやれることをやる、外注も取り入れる

子育ては決して楽ではありません。でも、楽しい・幸せな瞬間もたくさんあります。

できれば「楽しい」を増やして「大変」は減らしたいと思うのは当然で、そのために必要なのはとにかく「時間」です。

あなたがご家族・仕事・そしてご自身の時間をより満喫できることを心より願っています。